呉服店に勤めていた時は、全国のデパートを回りながら、催事場などでお客様へ着物の販売をしていました。イベントの販促・広報も担当する仕事で面白かったのですが、場所が変わるだけで、ずっと同じようなルーティンワークでした。お客様へモノを販売することは好きだったのですが、年齢を重ねてもずっとこの状態が続くことに、だんだんと不安を覚えていって。手に職をつけたい思いもあり、心機一転、プログラマーへと転職しました。転職後は技術も身につき、仕事も軌道に乗りましたが、今度はお客様とは一切ふれあわない仕事で、ずっと自分の仕事を黙々とこなすだけ。3年ほど続けましたが、やはり私はお客様とふれあう仕事がしたい、と改めて思うようになり、もう一度モノを売る仕事に就こうと再び転職を決意しました。
二度目の転職活動に悔いを残さないよう、何を売るかを真剣に考え抜いた結果、注目したのは家でした。それは着物とも、車とも違う、何度もやり直すことができない、一生に一度の大きな買い物です。だから私にとって住宅営業は、決意を持ったお客様と相対する営業職の頂点のような存在、憧れも感じていました。ただ、業界未経験だし、営業経験もほとんどない。そんな私が住宅営業を始めるには、明確なセールスポイントが必要だと考えていました。いくつかのハウスメーカーを検討する中、メーカーによってはセールスポイントがはっきりしない会社もありました。でも、一条はホームページを見るだけで、明確な強みを持っていることがわかりました。免震、太陽光、床暖房、構造、設備…本当に数え切れないほどです。だから、自信を持ってお客様に一条の家をおすすめしている自分が自然とイメージできた。そんなハウスメーカーは一条だけでした。採用の通知をいただけた時は、「憧れの仕事へ就職できる最後のチャンスだ」と思い、入社を決めました。 |