社員を知る

社員インタビュー

できないことを“できる”ように。お客様とのコミュニケーションからプロとしての提案を。(畑山 裕次郎 YUJIRO HATAYAMA 平成21年入社 神奈川東部営業所 設計課)

「質・量ともに求められるレベルが上がり、プロの設計士として少しは自覚が出てきたかな」と語る畑山。常時4〜5件の設計を同時に担当する“伸び盛り”の彼からは、誰もが「できない」と思えることにこそ前向きにチャレンジしていく「一条スピリット」を聞くことができた。

きっかけは、あの曲。距離が近づけば、提案の質が上がる。

仕事の手応えを掴んだかな、と思ったのは、思わぬことがきっかけでした。そのお客様と会うまでは、お打ち合わせも図面作成も、常に先輩にチェックしてもらいながらでしたから、「独り立ち」するべく、1人で打ち合わせに臨んだその日の朝は、打合せを前に、不安がピークに達していました。そうして、緊張しながらもなんとか打ち合わせを終え、お客様を車でご自宅へ送ったときのこと。不意にかかった1曲に、「畑山さん、その曲、好きなの?」とお客様。「ええ、大好きなアーティストです」と応えると、「私も、大ファンなんですよ」。そこからご自宅まで、音楽のことで盛り上がり続けました。正直、打合せのときの何倍も会話が弾んでいたと思います。
その後の打ち合わせでは、趣味のこと、家族のこと、暮らしのこと、家のこと・・・と、本当にいろいろなお話をすることができました。好きなアーティストをきっかけに、本音のお話が聞ける距離まで近づくことができたんです。「このお客様なら、こんなプランがお好きなのでは?」と、お客様の好みや、住まい方が、次々と思い浮かぶようになり、それを提案すると、お客様からも、とても喜んでいただけました。
お客様と本音でお話できることがライフスタイルをイメージできることにつながり、質の高い提案につながる。設計士として技術を磨くことも重要だけれど、お客様と近づくことができなければ、お客様に喜んでいただく図面は描けない。そんなことに気付かせてくれた、忘れられない仕事となりました。それからは、たとえば、生まれたばかりのお子様がいるご家族には、「壁ではなく間仕切りできる扉で部屋を仕切り、大きくなられたら子供部屋として独立できるようにしてみては?」、サッカー少年がいるご家族には「バスルームは玄関から近い場所に配置して、泥んこになった息子さんがお風呂に直行できるようにしては?」といったように、お客様のライフスタイルに即した提案ができるようになったのです。

お客様の言葉の奥にある“本当の望み”を知る。

最近ではインターネットなどで調べ、希望の間取りをご自分で作ってこられるお客様も多くなりました。お客様のご要望ですから一度は受け止めますが、構造的な強度の問題や耐久性などの観点から、そのまま実現できないこともあります。プロの目でしっかりとチェックし、フィードバックしています。その際、描いてこられた図面や、要望として発せられる言葉の表面にとどまらず、本当にお客様としっかりコミュニケーションを取ることができなければ、本当にお客様が望んでいることを理解することはできません。
サーフィンが趣味というお客様がいらっしゃいました。その方の要望には、「家の外に洗い場が欲しい」とありました。私は当然、サーフィンボードを洗うためのものだろうと思い、「それなら簡単にできる」と図面にも描いていたのですが、打ち合わせでお話を聞いていると、海は身体が冷えるので、お湯で温まってから出かけられるのはうれしいんだよね。という言葉が。なんと、外の洗い場はボードを洗うためのものではなく、出かける前にお湯をかぶるため、給湯の機能が必要だったのです。危うく見逃すところでした。お客様の言葉の表面だけ見ていては、その奥にある本当の望みを知ることできない。お客様との対話の重要性を実感しました。
さて、そこからが大変です。実際に外の洗い場でお湯を出す設計は、設定されておらず、それを実現するには社内ルール的にも、技術的にも簡単ではなさそうでした。でももちろんお客様のがっかりする顔など、見たくありません。何とか実現してやろうと先輩や工事監督にも相談しながら考え抜いた結果、室外に設置する電気給湯器の温められた貯水を使うアイデアに気づきました。給湯器メーカーに確認し、技術的問題もクリア。新たに電気を引くコストもかけることなく、お客様のご要望どおり、熱いお湯がでる洗い場を、外に設置することができました。

一条の商品の性能を生かして、自分の役割を果たす。

設計の仕事は、お客様との対話を大切にした、そのお客様に合ったプランを丁寧に描いていくことだけではありません。建築スケジュールを意識して、スピーディーに効率よく業務を進めて行くことも課題となってきます。また、営業や工事監督と連携を取るということも、質の高い仕事を効率的に行なう上では重要。設計が家づくりの良き司令塔になれれば、住宅づくりの満足度はもっと上げられるのではないかと、常々考えています。一条の設計としてもっと成長し、家づくりのプロセスの中で課された自分の役割を果たしながら、チーム全員でお客様の家づくりに取り組める環境を作っていきたいですね。
一条工務店の強みは、耐震性や断熱性といった、住宅の基礎となる部分に圧倒的に高い基本性能を持っているということ。これは、設計士としても非常に心強いです。例えば、人気の高い吹き抜け構造や、リビングルームから直接2階へつながるリビングイン階段。デザイン性から興味を持たれるお客様も多いのですが、「冷暖房効率が悪くないかしら?」と不安がる声もあります。そんなときも、「一条の超断熱構造なら大丈夫です」と性能を断言することができるのです。
あとは、設計士としての自分の提案さえ良ければ、お客様は間違いなく満足してくれるはず。プレッシャーはありますが、それは同時にやりがいにもなります。
実は、最近人気のある、「i-smart」や、「i-cube」といった新商品も、一条本来の構造面の強さとデザイン性を両立させた商品が欲しいという現場の声から生まれたシリーズ。一条の中で、またひとつ「できない」ことが「できる」になった出来事でした。
一条の商品はどんどん進化していると感じています。私も設計士としてお客様に満足いただけるプランをご提案しながら、「できない」ことを「できる」ようにしていく働きかけをし続けていきたいと思います。

一条だから、できること

お客様との家づくりにおいて、ご要望に対しては「できない」と思えることは多くあります。そのできないことに対し、いい意味で“もがく”ことが大切ではないかと思います。時には思いっきり見方を転換して別の方法を検討することも必要です。おおげさに言えば、社内のルール規制を現場の声で変えてしまうくらいの意気込みが大切。なぜなら、よいモノを作るためなら、お客様のためになるなら、商品にもルールにもフィードバックできる環境が一条工務店にはあるからです。今まではできなかったことも、一条工務店ならできる。そのDNAを私もしっかり継承していきたいと思います。