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社員インタビュー

お客様のために、将来の自分のために、いつの時代も『最高の家』を創りたい。 高橋 武宏 TAKEHIRO TAKAHASHI(平成9年入社 開発部)

入社以来、免震住宅、高気密・高断熱住宅など画期的な商品の開発に携わってきた高橋。「この仕事は、誰もやっていないことだからこそ、たまらなく苦しいし、それ以上に楽しい」。これからの日本の家を考え、家族と暮らす“夢の家”に思いをはせる高橋に聞いた。

実験チームのリーダーとして、新技術の性能と安全性を厳格に評価。

私が所属する開発部は、一条工務店の新しい商品や新しい建築技術の全てを開発するセクションです。コンクリートの基礎から屋根のてっぺんまで、住宅の各部位ごとに、あるいは家全体に適応される新技術を開発し、試作、改良を加え、商品化していく。単に研究して新しい技術を研究していくのではなく、いかにお客様に届く商品として新しく優れたものを提案できるかが開発部のミッションです。
約30名という少数精鋭で構成する仲間は、技術系の大学や大学院出身者がほとんどです。やはり建築系が中心になりますが、私のような環境系出身者や材料系に強いメンバーも少なくありません。年齢的にも20代後半から30代前半が多く、何より、この“苦しいけど楽しい”仕事を第一志望に集まったメンバーですので、若くて勢いのあるセクションです。
現在の私の仕事は、新技術の基礎研究や開発、商品化にあたっての構造実験や環境実験を行ってデータを収集・分析し、様々な性能について検証を行うこと。特に、新しい技術の導入時にはリスクが付き物ですので、それを極限まで減らすための性能検証、安全検証は、かなり気合を入れて取り組んでいます。また、実験チームのリーダーとして、若いスタッフのサポートにも力を入れています。

さまざまな困難を乗り越えて完成した免震住宅。その揺れない家から、揺るぎない自信をもらった。

研究・開発という分野は、世の中に出せるか出せないか、使い物になるかならないか、まだわからない“技術”を見つけ出し、そのダイヤモンドの原石のようなものに磨きをかけて、使える技術に、そして商品にしていく仕事です。その過程では実験がうまくいかないとか、知識が足りないとか、行政や法律の壁があるなど、数々の困難にぶつかります。現在、シェアナンバーワンを誇る一条工務店の戸建免震住宅も、その商品開発にはさまざまな苦労がありました。その苦難を乗り越えたことが、今の自分にとって大きな財産になっていると思います。私たちが初めてハイブリッド免震住宅を発表した1998年当時は、免震技術が、従来の地震の力に建物の力で対抗する「耐震」に対し、地震による激しい揺れを受け流すというきわめて前衛的なものでしたので、まだ法律が整備されておらず、早速大きな壁にぶつかりました。免震住宅を建築するためには、1棟ごとに建設大臣(当時)の認定が必要で、それには数百万円の費用と、約半年にも及ぶ時間が必要だったのです。大規模なビルやマンションならともかく、戸建免震住宅ではお客様の大きな負担になり、「こんな状態では日本全国に免震住宅を普及させることができない」と挫折しそうになりました。そこで、建設省や建築センターに何度も訪問し、「お客様がこの『新技術』を待っています」と力説し、折衝を重ねていきました。同時に実大振動実験を行ってデータを取り、6棟の個別認定を取得後、ようやく国から嬉しい知らせが届きました。「一般認定」の門戸が開かれたのです。一定のルールを満たせば、個別の認定を取らなくても建築できるという道。これこそが免震住宅普及への第一歩であると確信し、開発スタッフ一同、大喜びしたのを覚えています。
地震に対して揺るがない安心を実現した一条の免震住宅は、私たち開発チーム全員に揺るぎない自信をもたらせてくれました。「絶対に普及させてみせる!」という、誰にも負けない情熱があれば、世の中たいていのことはやり遂げられる。国までも動かせるんだと実感しました。私たちはすべての開発においてこの精神で取り組んでいます。

人のやらないことをするのが『開発』。いつも最高の家だけをつくり続けたい。

一条工務店という会社は、とにかくお客様に対して有益な、新しい技術をどんどん取り入れる努力を怠らない会社ですね。視野が広く、国内だけに留まらず広く海外からの情報も素早くキャッチします。そして、実物大の住宅で実験を行い、日本の気候風土や住宅事情にフィットする形で取り込むような技術開発・商品開発を行っています。実は、この実大実験こそ、私たちの最大の強みなんです。難しい教科書や机の上の理論は、一部は正解かも知れませんが、実際にさまざまな条件を試してみて初めてわかることもたくさんあります。だから、莫大な費用や時間を要する大掛かりな実大実験でも、現場の私たちが必要と考え進言すれば、どんどんやらせてくれる。まさに技術者冥利に尽きる会社だと思います。『世の中で誰もやってないモノを初めてつくり出す』のが、私たち『開発』の仕事です。先人達が決めて定説になっていることに常に疑問を持って(時には噛みついて)、人とはちょっと違う切り口と逆転の発想で、不可能なことを可能にしていきたい。技術者だったら、このぐらいの気持ちを持たなくちゃおもしろくないと思いますよ。
目標ですか? それはもちろんその時代にある『最高の家』をつくることです。『最も災害に強く』、『最も快適で』、『最もエネルギーを使わない』家です。そして肝心なのは、『最も安く』提供するということ。どんなに優れた技術を集めた家でも、日本中に普及させなければ価値はないと考えています。人が幸せに住んでこそ「家」ですからね。そして、そんな『最も○○』の称号をたくさん得た自慢の家に、妻と2人の娘と暮らしたい、というのが「パパ」としての私の夢でもあるのですが、娘はいずれ嫁に行ってしまいますから、次の目標も考えておかないと寂しくなるかもですね(笑)。