好きで選んだ仕事に苦労はない 伊藤 公紀

PROFILE

千葉県出身
市川工業高等学校 建築科卒
入社6年目

  • 大工になろうと思った理由を教えてください。

  • 実家の近くに成田山新勝寺があって、子どものころから国の重要文化財にも指定されているお堂や門などを見て育ったんです、それで、「自分でもこんな建物を建ててみたい!」と思ったのがきっかけですね。神社やお寺といった建造物は宮大工さんが建てるものなので、住宅を建てる大工とは種類が違うんですが、小学校のときには、もう「大工になる!」と決めていました。

  • それで建築科の高校に進んだのですか?

  • そうです。千葉県で唯一、建築科のある市川工業高校に入学しました。一般教科の授業以外に建築の専門的なことを学ぶカリキュラムもあり、楽しかったです。放課後に技能検定のための勉強をしたのも良い思い出です。 ※技能検定(2級建築施工管理技術検定、建築大工技能検定、建築CAD検定など)

  • 一条工務店を選んだ決め手は何ですか?

  • 他の地元工務店とも迷いましたが、やはり規模の大きい会社の方が安心だと感じたからです。一条工務店の方が、できることも多くていろいろなことを吸収できると思ったんです。担任の先生がもともと大工さんだったので「先生ならどうしますか?」と相談したら「一条工務店にする」と言われたことも決め手になりました。

  • 実際に入社してみて、どう感じましたか?

  • 最初は浜松での寮生活でしたが、地元を離れたことで気が散るものがなく、大工になるための研修に集中できました。指導員の方もやさしくて、自分がやる気で臨めばどんどん教えてくれました。いわゆる「昔ながらの厳しい世界」を想像していたので良い意味でのギャップがありましたね。

  • 研修中に何か苦労したことはなかったですか?

  • 特にないですね。もちろん、技術的に難しいと感じたことや、なかなかできるようにならないことはありましたが、好きで選んだ仕事なので、「苦労」とは感じませんでした。

  • それは今も変わらないですか?

  • はい。入社4年目の1月にプロフェッショナル大工としてデビューしましたが、この仕事が好きなので現場に来るのは楽しいですね。デビュー1年目には新人賞もいただきました! ※プロフェッショナル大工デビュー1年目の中で年間に施工した棟数がもっとも多い大工に贈られる賞

  • それはすごい!「仕事が好き」というだけでなく、すごく努力してきたのですね!

  • やっぱりしっかりと結果も出していきたいので、腕を上げるための努力はやって当たり前だと思っています。

  • 大工として大切にしていることは何ですか?

  • 一条工務店が建てる家は、ひとつとして同じ家はありません。現場ごとにすべて違うので、臨機応変な対応を大切にしています。もちろん施工マニュアルに沿って進めるのですが、お施主様の目線でより良い仕上がりになるよう自分なりの工夫もしています。

  • その考え方はどこから生まれましたか?

  • 最初に現場に出た時の親方が、大工としての考え方をしっかりと教えてくれる方だったんです。細かい技術もそうですが、何より、段取りの大切さや考え方の軸を教えてくれました。今も感謝しています。

  • 仕事をしていて楽しいのは、どんなときですか?

  • フローリングの目地は、実はサイズを合わせるのが難しいんですよ。それが計算どおりにピタっとそろったときなんかは、すごく気持ち良いですね。だから、細かな部分をきれいに仕上げるために、カンナやノミなど、昔ながらの大工道具を使うこともあります。

  • 電動工具だけではないんですね。

  • 電動工具は便利ですが、細かい作業はカンナやノミなどの小道具も使いこなせると、難しい場所もきれいに仕上げることができます。だから、小道具はきちんと手入れをして大切にしています。それが大工としての誇りだと思っています。

  • すばらしいですね!では最後に、今後の夢を教えてください。

  • 今は後輩の育成や、高校や専門学校のキャリア教育の授業に呼ばれて、講師として話をしたりしています。大工としての現場仕事に加え、これらの活動にも力を入れ、大工を目指したいという人の裾野を広げていきたいです。また、デビュー直後の大工をサポートするような仕事もしてみたいと考えています。どんな仕事もそうだと思いますが、技術が身に付くまでは大変なことも多いです。そんな、しんどい時期を乗り越えて続けやすい環境を作れば、大工の業界ももっと盛り上がると思います!

伊藤さんから、
学生さんへメッセージ

このページを見ている人は、少しでも大工という仕事に興味があると思うので、あえて厳しいことを言うと、自分で選んで大工になるなら真剣に上を目指してほしいと思います。たくさんの職人さんが関わる仕事なので、中途半端な気持ちで仕事をすると周りに迷惑をかけてしまいます。真剣に上を目指す気持ちがあればおのずと実力もついてきます。実力がつけば会社からもお客様からも必要とされる存在になれるので、仕事も増えてやりがいもその分大きくなります!
また、もうすぐ自分の家を建てる予定なのですが、自分の手で建てるので、こだわりを詰め込もうと思っています。これも大工の醍醐味ですね。

1日の過ごし方

  • 6:00

    起床・準備

  • 7:00

    家を出る

  • 7:30

    後輩と待ち合わせ

    駅で後輩を車に乗せて一緒に現場へ向かいます
  • 8:00

    作業開始

    後輩に教えながらの現場作業。ビスの打ち方などの基本を教えた後、一緒に石膏ボードを貼ります。

  • 12:00

    昼休憩

    後輩と2人で現場近くの飲食店へ食べに行きます
  • 13:00

    午後の作業開始

    ある程度、後輩が作業に慣れてきたら石膏ボード貼りを任せて、自分は別の作業に移ります。

    自分の作業をしながらも、後輩の作業に気を配りながら何かあればサポートします
  • 17:00

    作業終了

    後輩を駅まで送ってから帰宅します
  • 18:00

    帰宅

  • 20:00

    同期とフットサル

    毎月、集まってフットサルをした後、食事を楽しんでいます
  • 23:00

    帰宅・就寝

休日の過ごし方

高校時代の友達と過ごすことが多いですね。お互い建築の仕事に就いているので、最近の建築業界について情報交換しています。旅行も好きです。家が成田空港に近いので、割と気軽に、福岡や大阪、韓国などに行ってます。

  • フットワークは軽い方で、気軽に旅行に行きます。旅先での1枚。
  • 自分の家の地鎮祭の様子。建築が始まれば、もちろん大工仕事は自分で!
  • 昼休憩は現場近くの飲食店に行くことが多いです。ラーメンは特盛です!