厳しい教えが成長の原動力に 尾野 朋輝

PROFILE

青森県出身
五所川原第一高等学校 普通科卒
入社9年目

  • 大工になろうと思った理由を教えてください。

  • 父が土木関係の仕事だったので、自分も大人になったら建築関係の仕事がしたいと思っていました。正直、土木と大工の違いがよくわかってなかったんですが、学校に来ているいろいろな企業の求人票を見て、福利厚生などの条件が良かった一条工務店を選びました。

  • 普通科から大工になることに不安はありましたか?

  • 特になかったですね。先生に相談したら、昔は高校へ行かずに大工になる人も多かったし、一条工務店に入社すれば1年間みっちり教えてくれるから大丈夫だろうと。それに、何となくの理由で大学に行くより、早く社会に出て経験を積みたいという気持ちも強かったです。

  • 入社後、大工の研修を受けてみて感じたことはありましたか?

  • 想像していたよりも難しかったです。学校の勉強は、答えが決まっているというか、公式を使えばその通りの答えが出るけど、技術は教えてもらっても、自分が習得するまではその通りの結果にならないので、もどかしい日々でした。あと、思った以上に体力が必要だなと思いました。特に石膏ボードを貼る作業はボードが重くて…。早く技術を身に付けて、やり直しすることなく、スムーズに貼れるようになりたいと思いましたね。当時はあまり筋力もなかったので、時間がかかると、余計に大変でしたね。

  • そんな日々をどうやって乗り越えたのですか?

  • 指導員がすごく熱心に教えてくれたので、それに応えるために「やるしかない!」という感じでした。寮に戻ってからも、同期で集まって練習や勉強会をしていました。大変なことは多かったけれど、その熱意があったから今まで続けてこられたんだと思います。

  • 現場実習に出てからも苦労はありましたか?

  • はい、たくさんありました。研修施設でできたことが全然できなかったんです。現場でも同じことをやるだけだと思っていたんですが、「間取りや環境が違うだけで、こんなにも作業が難しくなるのか」と驚きました。

  • 現場ではどんな学びがありましたか?

  • そうですね、現場でいろいろなパターンの経験を積めることが一番大きいですが、あいさつやコミュニケーションの大切さは現場で実感しました。不器用でも、笑顔で話ができれば周りの人が助けてくれます。だから僕は休憩中にスマホを見るんじゃなくて、指導員や職人さんたちと積極的に話すようにしていました。

  • 失敗したことや怒られたことはありますか?

  • 研修期間が終わって親方の元に配属になったとき、現場の整理整頓ができていなくて怒られました。「このぐらい整頓できていれば大丈夫だろう」と思っていたのですが、甘かったですね。「効率よく安全に仕事をするには整理整頓は必須。現場を見れば、大工のレベルがわかる」とビシッと言われました。お陰で意識を変えることができました。

  • 厳しく言われた方が伸びるタイプですか?

  • そう思います。やっぱり人間なので楽な方に流れてしまいますからね。厳しく教えてくれる人に出会ってきたおかげで、プロフェッショナル大工としてデビューすることができたと思います。

  • デビューすることに不安はなかったですか?

  • 一人で一棟を任せられる責任の重さや、しっかり仕事を進められるのか、ということに対して少し不安はありました。でも、研修や現場で指導員や親方に教えてもらったことを真面目にやれば大丈夫です。また、実際にデビューしてみると安定した仕事があるので、作業スピードが速くなればその分収入も増えていきます。会社は、独り立ちの時期を迎えると、今後のお金の管理など必要な知識もしっかり教えてくれたので、安心でした。

  • では最後に、今後の夢を教えてください!

  • いざというときに頼られる大工になりたいですね。「尾野さんじゃないと困る」と言われるような。そのためには技術も大事ですが、やっぱりコミュニケーションを大切にしていこうと思います。今はまだ自分自身の成長が必要ですが、いずれは下の世代を育てて建築業界を盛り上げていきたいです!

尾野さんから、
学生さんへメッセージ

僕は普通科の高校を卒業して大工になりましたが、学歴はまったく関係ありません。たとえ知識や技術の差があっても、研修ですぐに追いつけます。大切なのは「本気で大工としてやっていきたいか」という気持ちだけ。その気持ちさえあれば、一条なら一人前の大工になれる環境がしっかりと整っています。ぜひ挑戦してきてください!

1日の過ごし方

  • 6:00

    起床・準備

  • 6:30

    家を出る

  • 7:00

    現場到着

    8:00までは騒音が出ない準備作業のみ
  • 8:00

    作業開始

    新しい現場の初日なので、まずは上棟チームが残してくれた資材を整理し、金具などが落ちていないか確認して回ります。

  • 10:00

    休憩

  • 10:30

    作業の続き

  • 12:00

    昼休憩

    自分でつくったおにぎりを食べています
  • 13:00

    午後の作業開始

    作業台やゴミ箱を作ったり、必要な道具をそろえたりして、本格的な作業を始めるための環境を整えます。

    早く終わらせるため午後は休憩なしで一気に進めます
  • 17:00

    作業終了

  • 18:00

    帰宅・自由時間

  • 22:30

    就寝

    早寝早起きを心がけています

休日の過ごし方

休日はサウナに行ったり、同期と飲みに行ったりすることが多いですね。あと旅行が好きなので現場の状況を見て「3~4日くらい休んでも大丈夫そうだな」と思えば、九州などへ旅行に行くことも。デビュー後は工期をしっかり守れば細かなスケジュールは自分で調整できます。その自由さもこの仕事の大きなメリットだと思います!

  • 最近は、サウナにはまって、休日はもっぱら整ってます。
  • 同期と休日を合わせて遊びに。スケジュールを自由に組めるのでOFFも充実。
  • 自炊も結構やってます。モノをつくるのが好きなので、料理も楽しめてます。