「誰かのため」を考え、行動する。
それが、生き方の軸になっている。
古賀 尋一郎JINICHIRO KOGA
「僕なんて何の強みもない普通の人間ですよ」と話す古賀ですが、果たして・・・。学生時代の経験や仕事で心がけていることを聞くと、古賀らしさあふれる一貫した生き方にふれることができました。
原点人のために動こう。
そう心に決めた高校時代。
「中学生の時は、内向的な性格で自分の存在価値が分かりませんでした。だから、高校入学を機に自分を変えようと思ったんです。とはいえ、面白いことが言える訳でもないし、ムードメーカーになれる訳でもない。それなら『古賀がいたら、助かるな』と思われる存在になろうと決心したんです」。その時から古賀は、周囲の人のために生きる姿勢を貫いていきます。
「学生時代には、大手アパレルメーカーの小売店でアルバイトしていました。そこでも、アルバイトにも関わらずとある作業を改善しようとマニュアルを書き換えて店長に提出したりもしましたね。閉店後に行う作業だったんですが、結構重労働だったので女の子たちは『しんどいな〜』『この作業イヤだな〜』ってよく言ってたんですよ。自分がやる分には別によかったんですけど、それがずっと気になっていて。作業をもっと効率化して、『こうすればこのくらい時間が減ります、負担が減ります』って改善案を出してみたんです。すると実際に採用されて、作業時間が約半分に減りましたね」。
周囲が困っていることがあると自ら率先して動く姿勢は、仕事でも変わらないと古賀は言います。
「展示場には家の性能をPRするPOPが設置されています。そのPOPの内容がお客様に伝わりにくいと感じたり、デザインが空間とマッチしていなかったりすると、気になってしまい納得いくまで直したくなるんですよ。それで気づいたら『あ、もうこんな時間か』と終業時間を過ぎているということもありますね。正直、そこをこだわらなくても営業に大きな支障はないと思います。それでも、先輩に『あのPOPの内容、お客様に伝わりやすくなったよ!』と喜んでもらえるのが、嬉しいんですよ」。
自分にはあまり強い個性がないと言う古賀ですが、彼の言葉には、誰かのためを考え行動するという強い意志がありました。
大切にしていることもがいてもいい。
お客様を想い、一生懸命であること。
「お客様を想って質を追求する一条と自分の生き方は似ていると感じました」。そう語るように、古賀と一条の出会いは必然だったのでしょう。ただ、初契約までの道のりは険しかったそうです。
「研修などを通して接客の流れはちゃんと頭に叩き込んでいました。でも実際は、契約やお引き渡しの経験がゼロの状態だと、お客様のために何をすればいいか分からなかったんです。それが自信の無さにつながり、お客様に伝わっていたんでしょうね。なかなか成約には至りませんでした」。
転機になったのは2年目の6月。結果が出ず焦った古賀は、展示場に来場履歴のあるお客様に片っ端から電話をかけたと言います。その中で1組のご夫婦に現場見学会のアポイントをいただき、副店長と一緒にお会いすることに。
「20代後半のご夫婦でした。ご主人様が家づくりについて知識がある方で、僕が分からない専門的な質問をどんどんされたんです。どうしよう、と思いましたが、副店長が上手くフォローしてくれたおかげで、順調に話は進んでいきました。でも、奥様は時折『ん?』という表情をされていたんです。それが気になって気になって。奥様が商談の内容を理解されていないのはお二人のためにも良くないと思ったんですよ。それで改めて、自分なりに調べてまとめて、何度も持っていきましたね。そのご夫婦が僕の初契約のお客様になりました」。
誰かが困っていたり悩んでいたりすると、その原因を解消したいとアクションを起こすまさに彼らしい行動。今はもう無事にお引き渡しが完了したようですが、少し目を潤ませながら、契約時のことをこう振り返ります。
「契約時に奥様から『正直に言うと、最初は古賀さんが頼りなく見えました』って言われたんですよ。やっぱり…と思いつつ、ではどうして契約してくださったのか理由を聞いたんです。すると『あんなに一生懸命になってくれたじゃないですか。たくさん調べて、たくさん資料を作ってくれて。だから契約したんですよ。古賀さんの1棟目になれるのは嬉しいです』って言っていただきました。話が上手いとか知識があるとかじゃなく、人間性や姿勢で僕という人間を信頼してくれた。それが本当に嬉しくて。契約書のハンコを取りに行くフリをして、事務所の外で大号泣しました(笑)」。
お客様のために、どこまでも一生懸命になる。それが、住宅営業をするうえで欠かせないものかもしれません。
これからのことまずは1,000万プレイヤーになる。
そして、会社をもっと大きくしていきたい。
初契約までは苦労した古賀ですが、その後は順調に成績を伸ばしていったようです。お客様を想う姿勢を貫きながら営業をしている古賀に、今後の目標を聞いてみました。
「まず、どんどん結果を出して1,000万円プレイヤーになりたいです。響きがカッコいいので(笑)それから、30歳までには店長になりたいですね。今在籍している営業所の店長が30歳で店長になったので、そこを目指しています。」
店長になることにこだわりを持つ古賀。その目標の根底にあるものは何なのでしょう。
「今の時代は、キャリアアップのために転職という選択が当たり前になっていると思います。でも、僕はすごくいい会社に入ったと思っていて。だから、みんながここでキャリアを積んで優秀な営業や会社を担う人材になってほしいんです。店長になったら、その目標に近づけると思うんですよ。たとえば、後輩の育成や契約へのフォロー。自分が1,000万円プレイヤーになれるほど実績を積んで店長になれたとしたら、その時は結果の出し方をある程度は分かっているはず。だから、成績を上げるコツや考え方を若い社員に余すことなく教えていくことができます。他にも、展示場内での人間関係の構築など、できることがあればなんでもしていきたい。その結果として、優秀な営業を全国で一番輩出する営業所にできれば最高ですね。僕は、この一条工務店という会社が大好きなので、もっと大きくしたいんです。優秀な営業が育てば、自ずと会社は大きくなっていくはずなので」。
一条で働く社員のために、そして会社のために力を尽くす。自分の中に明確な軸を持ちながら生きてきた古賀は、10年後も20年後もきっと、この想いとともにあるのでしょう。
ひとこと
「誰かの役に立つこと」が、僕の人生では大きな意味を持ちます。自分の存在理由と言ってもいいくらいです。今の仕事でそれを実感できるのが、本当に嬉しいんですよ。だから、みなさんには就職をゴールにするのではなく、働いて幸せになる自分をゴールにしてほしいと思います。何のために就職するか、目指す就職先で何を達成できるか、それをイメージしながら就活をした方が上手くいくはずです。